衛星研究会

衛星系形成小研究会

(最終更新日: 2012年10月18日)
日時:2012年8月22日(水) - 24日(金)
場所:マリンヒルホテル小樽(北海道小樽市)

趣旨

 外惑星の衛星系は、ミニチュア太陽系と喩えられるように、幾何学的・力学的性質が太陽系と類似している。太陽系形成過程については、系外惑星の発見を契機に理論研究が著しく進展を遂げ形成過程についての理解がこの10年余りで急速に深まったが、衛星系形成過程についてはそれほどの展開は見られていない。その一方で、特に木星・土星の衛星系については地上観測のみならず探査による詳細な観測データも蓄積されており、衛星系の形成理論を観測結果とより具体的に検証することが可能な状態にある。さらに衛星系は、ガス惑星形成の副産物として形成されるため、衛星系形成過程の理解が深まることでガス惑星形成、ひいては太陽系形成過程への制約・フィードバックも得られることが期待できることから、衛星系形成過程の理解の進展が望まれる。
 このような状況下において衛星系研究が盛んになりつつはあるが、それぞれが個別に行われており、関連研究者が集まってゆっくり議論する機会は少なかった。そこで、衛星系形成過程に関する合宿形式の小研究会を企画した。具体的には、レビュー講演と研究報告などにより最前線の研究を紹介しあい、衛星系形成について幅広い視点からじっくりと議論する場を設け、現状理解の整理、問題点の洗い出し、解決方法の探索などをおこなえればと考えています。

プログラム

本研究会の講演資料はCPS MOSIRプロジェクトのサイト上にアーカイブさせていただいております。
各講演の資料は以下のリンク「PDF」からダウンロード可能です。
(講演資料一覧はこちら)

【8月22日(水)】

13:00 北大発
14:00 会場着

14:30-18:00 第1セッション

 14:30-15:30 谷川 享行(CPS/北海道大学)「原始衛星系形成円盤の形成」 PDF
 15:30-16:00 丸田 有希人(九州大学)「周惑星円盤へのダストの降着」 PDF
 16:00-17:00 堀 安範(国立天文台)「ガス惑星本体の形成過程と内部組成」 PDF
 17:00-18:00 荻原 正博(名古屋大学)「衛星集積過程における力学進化」 PDF

18:30- 夕食
21:30- 分科会

【8月23日(木)】

07:30-09:00 朝食

09:00-12:00 第2セッション

 09:00-10:00 道越 秀吾(同志社大学)「惑星環のダイナミクス」 PDF
 10:00-11:00 庄司 大悟(東京大学)「エンセラダスの潮汐加熱」 PDF
 11:00-12:00 木村 淳(CPS/北海道大学)「氷衛星内部構造進化」 PDF

12:00- 昼食(各自)

14:00-18:00 第3セッション

 14:00-15:00 立浪 千尋(東工大)「スーパー地球の熱進化と磁場の寿命」 PDF
 15:00-16:00 竹広 真一(京都大学)「惑星・衛星の磁場について」 PDF
 16:00-17:00 倉本 圭(北海道大学)「氷衛星形成論への内部進化論からのコメント」 PDF
 17:00-18:00 長沼 毅(広島大学)「比較衛星バイオロジーを目指して」 PDF

18:30- 夕食
21:30- 分科会

【8月24日(金)】

07:30-09:00 朝食

09:00-12:00 第4セッション

 09:00-10:00 奥住 聡(名古屋大学)「周惑星円盤における磁気流体力学の役割」 PDF
 10:00-11:00 町田 正博(九州大学)「周惑星円盤形成と磁場」 PDF
 11:00-12:00 総合討論

12:00 会場発
13:00 北大着、解散