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概要、当日の流れなど

トップページの通り

参加者
  • 参加者14名
    • 学部生1名
    • 博士課程前期課程・修士課程5名
    • 博士後期課程2名
    • 教職員6名
実習会参加者の集合写真

2014年3月8日会津大学実習会会場にて

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フルサイズはこちら [5.6MB]

実習会風景

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成果レポート

参加者にはそれぞれ課題に取り組んでもらい、そのまとめ・解析結果を、最終日の午後に発表してもらいました.

以下のレポートはその成果をまとめたものです.

掲載許可が得られたものを順次公開しています.実習会参加者の努力が伝われば幸いです.

どのレポートも秀作です.是非ご覧ください!

参加者の感想

岡崎 瑞祈 (大阪大学理学部物理学科専攻 B4)

  今回の実習会は,私は惑星科学会のメーリングリストで知り,指導教官の佐々木晶先生に勧められて参加した.卒業研究に当たって実験試料のスペクトルデータを取り解析していたが,エクセル用いて自分なりの指標を考えるなどにとどまっており,勉強の必要性を感じていた.また,探査データとの照合が目的の根底にあるのに惑星探査についてよく知らなかったということに気付かされ,学ぶことの多い実習会となった.

 旅費の関係もありTA に志願したが,この実習会のレベルを知らないままに志願してしまい,事前資料で他の参加者の方が修士,博士課程の方ばかりで私が最年少だったことを知り,また内容が学生実験で触れた程度ですでに忘れかけている C のプログラミングであることに気付き,TAを志願したことを後悔した.他の参加者の方は,月の探査データを使って解析をしている人など探査データの扱いに慣れている人もおられ,自分がちょっと場違いな気がして不安になってしまった.

 だが実際に実習が始まると,講師の山本先生,小川先生の講義内容が非常に興味深く,純粋に学ぶことが楽しかった.プログラミングの実習に入っても,「cd」「ls」といった基本から質問してしまったり,windowsの設定に悩まされたりと苦戦したのはもちろんだが,周りの先生方に助けていただきながらもグラフを上手く表示できた時,データ処理できた時の感動は,今でも覚えている.研究の醍醐味とはこういうものなのかもしれないとその時少しだが感じることができたのは大きかった.

 実習会はこじんまりしたものであったため一人ひとりの先生方,学生の方とお話することができたことも今回実習会に参加してよかったことの一つである.いろんな研究が随所で行われていることを知り,自分の研究のことしか眼中になかった自分が,いかに狭い世界にいたかということに気付かされた.会津大も学部が一つしかなくコンピュータ関係に特化していたり,データを気軽に見られる「月光」が開発されていたりと,会津大での研究を知るのも興味深かった.

 今までなんとなくプログラミングを避けてきていたが,今回具体的な解析の仕方も学ぶことができたので,自分の研究に応用していきたい.今後もこのような実習会に積極的に参加していきたと思った.

 最後に,この実習会でお世話になったすべての皆様に,この場をお借りして御礼申し上げます.

加藤 伸祐 (名古屋大学大学院環境学研究科地球環境科 学専攻 M1)

 非常に充実した3日間でした.講師のお二方には非常に丁寧に解説をして頂いたり質問に答えて頂いたりして,理解しやすかったです.また,学生も意識の高い方ばかりで,とても良い刺激になりました.SP のデータは以前から使ってみたいと思っていましたが,今回の実習会で利用方法が分かったので,今後の研究で積極的に利用していきたいと思いました.また, 月光は非常に便利で,画像との対応が簡単であり,欲しい地点のデータが容易に取得できるという点にとても感動しました.今後も利用できたら良いと思います.最後に,この実習会を通してお世話になった全ての方に厚くお礼申し上げます.

嵩 由芙子 (京都大学理学研究科地球惑星科学専攻 D1)

 私は月表面の組成の違いを見るため,Multi-band Image (MI) データや可視画像を主に使ってきた.MIが多色撮像であるのに対し,SP は連続分光であるため,SP データを使えばより精確に鉱物量比を決めることができる.この実習会を機に,SP データの使い方を習得し,最先端で研究される方々の月表層組成の解釈などに少しでも触れたいと思い解析実習会へ参加を希望した.

 まず,月の一般知識の再認識や SP データとは何か,SP データを使った最新の研究の紹介などから始まり,データの取得方法,そして生の連続分光データを解釈可能なレベルまで処理する方法を教わった.具体的に は,輝度値として得られた分光データを反射率へ変換する方法や,各波長の反射率データをグラフにプロット,異常値の排除,コンティニュームを引く方法を C言語を使った実習形式で行われた.これらの手順を踏んで初めて,どの波長に吸収帯があり,どのような鉱物が分布しているのか解釈をいれることができる.すでに使いやすい形でデータが提供されていると,つい生データがどのような処理をほどこされて提供されているのか知ることをおごそかにしてしまいがちなの で,非常にいい経験であった.また独りで学ぶと瑣末なところで躓きがちだが,プロから教わったおかげでずっと早く,正確に,要点を押さえられました.C 言語にあまり馴染みがなく,ついていくのに必死だったが,講師の方々の丁寧な指導に非常に助けられた.スクリプトを書いたり,ソフトを使ったりする時にいかに自分が今までそのときやりたいことができればいいという勉強に仕方をしてきたかを思い知らされました.しっかり復習をして自分のものにしたいと思います.

 データのユーザーとして理解しておかなければならないことを学んだ後,こうした煩雑な処理をすでに完了した状態で提供してくれるデータビューア 「 月光 」の紹介が行われた.「月光」では,同時観測された可視画像上に SP データのデータ点が表示され,表示されているスペクトルプロファイルは月のどの地点なのか正確に知ることができる.これは非常に簡便で,あの地点の組成は どんなかな?この地点は??と非常に面白くやめられない.今後もぜひ使っていきたいと思った.

 SP データの本質的な理解から始まり,便利なツールの紹介まで,最初から最後まで非常に勉強になりました.実習会は本当に実りが多く,しっかり復習をして,今 後 SP データを使っていきたいと思います.最後になりましたが,御講師の方々,世話人の皆様方には大変お世話になりました.行き詰っているときにも丁寧に教えて くださったおかげでみんなと同じメニューをこなすことができました.ここに感謝の意を示したいと思います.どうもありがとうございました.

アンケート結果

計8名の方からアンケートquestionnaire140305.pdf の提出がありました.以下の「(数字)」は人数を示します.

●本実習を知った経緯

  • 学会メーリングリスト(3)
  • 指導教官 ・ 研究仲間 ・ 世 話人からの紹介(2),
  • (何らかの)メール(2)
  • 前回実習会でアナウンス(1)

●参加理由

  • 反射スペクトルのプログラム処理・データ解析を学 ぶため(2)
  • かぐや / スペクトルプロファイラーデ ータの扱い方を知りたかった(2)
  • 自分の研究に活 かせる知識を学ぶため(2)
  • 自分の研究に必要であ るため(1)
  • 宇宙全般・GIS 解析について知ること ができると思ったから(1)

●実習難度

  • ちょうど良かった(4)
  • なんとかついていけた(2)
  • 課題をこなすだけで精一杯(1)
  • 難しかった(1)

●講師・TAに求めるもの

  • 丁寧に教えて貰えた(3)
  • 特になし(2)
  • 専門用語が多かったので事前に資料が欲しい(1)
  • 無回答(2)

●自由記述欄(複数回答可)

  • 惑星探査データの解析手法を学ぶことができ,参考 になった(2)
  • 主成分分析等学びたいと考えていた ことができてよかった(1)
  • 皆様に助けて頂き何と か進めることがきた(1)
  • かぐや / スペクトルプロ ファイラーデータについてしっかり理解することができた(1),
  • 今後の自分の研究に活かしていきたい(1)
  • 実行環境を同じにした方が進め易いのでパソコンの貸し出しをしてほしい(1)
  • PC が Mac だっ たからよかった(1)
  • ありがとうございました(4)

●今後取りあげて欲しいトピック(複数回答可)

  • はやぶさのデータ
  • 小惑星イトカワ表面の分析
  • 海 外のデータ,重力場,もっと多くの種類の解析手法について(どんな時に使うのか ? どのように使うのか?)
  • かぐや /LRS データを使った実習・SAR 処理の 手法
  • かぐや /LMG データを使った実習・月深部の進化
Last modified:2014/07/29 16:54:30
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