6_基本環境整備

計算機

世話人側では特にPCなどの貸し出しは行いません.各自でノートPCなどの持参をお願いします.

対応環境

SPICE toolkit(C版のCSPICE)の対応環境はNAIFのサイトを参照して下さい.

これらの環境のうち,今回の講習ではユーザ数も考慮して以下の計算機環境について解説します.ただし,他の環境でも受講者が自力で環境を整備できる場合は問題ありません.

Windows

Cygwinがインストールされていること.coLinuxなども自己責任で可. gcc, csh/tcsh(SPICEのコンパイルのために必要)がインストールされていること.

プログラムのソースコードを編集するのに向いたテキストエディタがインストールされていること.Cygwin環境内で動作するエディタ(Emacs, vi)などでも可.Windows上で動作するエディタで無料で入手できるものとしては

などがある.

MacOSX

Intel Mac,PowerPC Macいずれも可.10.6以降を推奨. Developers Toolkit(Xcode)とX11がインストールされていること.パッケージ管理環境として

をインストールしておくのを推奨.

プログラムのソースコードを編集するのに向いたテキストエディタがインストールされていること.MacOSX上で動作するエディタで無料で入手できるものとしては

や,Xcode付属のエディタなどがある.Terminal環境でEmacs, viを使うのでも問題ない.EmacsはGUI環境で動作するCocoa Emacs, Carbon Emacsなども存在する.

linux/BSD系など

gcc, csh/tcsh(SPICEのコンパイルのために必要)がインストールされていること.

プログラムのソースコードを編集するのに向いたテキストエディタがインストールされていること.CUI環境内で動作するエディタのほか,GUI環境で動くものでも問題ない.

仮想マシン環境+linux/BSD系など

特にWindows PCを使っている場合,普段の作業環境に手を入れたくない時や,Cygwinなどが正常に動作しない時はlinux/BSD系の仮想マシン環境を用意してそこで実習を行っても構わない.

Windows, linuxの場合,無料で使える仮想マシン実行環境としてVMware Playerがある.

MacOSXの場合はVMware fusionの30日間無償使用版がある.

SPICE toolkit

まず,共通環境として,以下のディレクトリを実習会用のディレクトリ(例えばtansaku)を整備すること

tansaku/SPICE/
tansaku/SPICE/cspice/
tansaku/SPICE/alpha_dsk_c/
tansaku/SPICE/kernels/

すでに別のディレクトリを準備している場合はそのままでも構わないが,実習中は上記ディレクトリ構成を前提とした説明を行う.

SPICEはNASAジェット推進研究所(JPL)で開発されている探査機補助データハンドリングツールで,この分野のデファクトスタンダードとなっている. 今回はC言語版のCSPICEを使うので,CSPICEダウンロードページから各自の環境に合わせたパッケージをダウンロードし,以下の手順でコンパイルを行う.

$ tar zxvf cspice.tar.Z
$ cd cspice
$ ./makeall.csh
This script builds the SPICE delivery
for the cspice package of the toolkit.
(中略)
a - version_main.o


      Compiling and linking:  version.px

Toolkit Build Complete
$

ここまででライブラリとユーティリティのコンパイル終了.

cspice/lib/cspice.a
cspice/lib/csupport.a

ができていること,またcspice/exe/以下にいくつかのコマンドができていればO.K..試しに

cspice/exe/version

を実行してみて,

$ ./version
N0064

と表示されればO.K.

ここで作成された各種ファイルを含むcspiceディレクトリの中身を上記で作成した

tansaku/SPICE/cspice/

に移動させておく.

継続して使用する場合は,ライブラリ,ヘッダファイル,ユーティリティを適切なディレクトリにコピーしておいてもよい.例えば,

$ sudo cp lib/*.a /usr/local/lib/
$ sudo cp include/* /usr/local/include/
$ sudo cp exe/* /usr/local/bin/

この例では /usr/local/ 以下にインストールしたが,パスが通っていれば他のディレクトリでも可.

SPICE dsk subsystem

形状モデルを取り扱うSPICEの追加パッケージであるdsk subsystemも使用する.dsk subsystemは開発中のalpha版という位置づけとなっているが,今回の実習会の範囲では問題なく使用できる.

SPICEと同様に,NAIFのhttp/ftpサイトにあるdskダウンロードページから各自の環境に合わせたパッケージをダウンロードする.

http://naif.jpl.nasa.gov/pub/naif/misc/alpha_dsk/C/自分の環境/packages/

にある全ファイルをダウンロードし,CSPICEと同様にコンパイルを行う.

alpha_dsk_c/lib/cspice.a
alpha_dsk_c/lib/csupport.a
alpha_dsk_c/lib/dsklib_c.a
alpha_dsk_c/lib/tutils_c.a

ができていればO.K.

ここで作成された各種ファイルを含むalpha_dsk_cディレクトリの中身を上記で作成した

tansaku/SPICE/alpha_dsk_c/

に移動させておく.

SAO ds9

画像閲覧,解析のためのソフトウェアです.主に天文学の分野で使用されていますが,惑星科学分野の画像解析にも有用です.

公式サイトより自分の環境に合った版をダウンロード,インストールしておくこと.MacOSXの場合はMacOSX Application版,X11版いずれも可.

GNUPLOT

汎用のプロット作成ソフトです.

公式サイトより直接ダウンロードするか,各自の環境でのパッケージ管理環境を通じてインストールしておくこと.

使用法などはgnuplot tips (not so Frequently Asked Questions)などに日本語でよくまとまった解説があるので,参考にしてください.

Last modified:2012/08/25 16:54:07
Keyword(s):
References:[第六回実習会]