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講習会の事前準備

  • 対応環境
  • 基本ソフトウェア,ライブラリ
  • 使用データ

対応環境

今回の講習で対応する計算機環境は以下の通りです.ただし,他の環境でも受講者が自力で環境を整備できる場合は可とします.

Windows

Cygwinがインストールされていること.coLinuxなども自己責任で可. gcc, csh/tcsh(SPICEのコンパイルのために必要)がインストールされていること.

linux/BSD系など

gcc, csh/tcsh(SPICEのコンパイルのために必要)がインストールされていること.

MacOSX

Intel Mac,PowerPC Macいずれも可.10.4または10.5推奨. Developers Toolkit(Xcode)とX11がインストールされていること.パッケージ管理環境としてFinkないしはMacPortsをインストールしておくのを推奨.

基本ソフトウェア,ライブラリ

SAO ds9

画像閲覧,解析のためのソフトウェアです.主に天文学の分野で使用されていますが,惑星科学分野の画像解析にも有用です.

公式サイトより自分の環境に合った版をダウンロード,インストールしておくこと.MacOSXの場合はMacOSX Application版,X11版いずれも可.

GNUPLOT

汎用のプロット作成ソフトです.

公式サイトより直接ダウンロードするか,各自の環境でのパッケージ管理環境を通じてインストールしておくこと.

使用法などはgnuplot tips (not so Frequently Asked Questions)などに日本語でよくまとまった解説があるので,参考にしてください.

SPICE toolkit

SPICE toolkitは今回の解析の裏方で使う惑星探査データのハンドリング用ライブラリです.開発はJet Propulsion Laboratory (JPL) のNavigation and Ancillary Information Facility (NAIF)で行われています.

今回はC言語版のCSPICEを使います.CSPICEダウンロードページから各自の環境に合わせたパッケージをダウンロードし,以下の手順でコンパイルとインストールを行ってください.

$ tar zxvf cspice.tar.Z
$ cd cspice
$ ./makeall.csh
This script builds the SPICE delivery
for the cspice package of the toolkit.
(中略)
a - version_main.o


      Compiling and linking:  version.px

Toolkit Build Complete
$

ここまででライブラリとユーティリティのコンパイル終了.次に,ライブラリ,ヘッダファイル,ユーティリティを適切なディレクトリにコピー.

$ sudo cp lib/*.a /usr/local/lib/
$ sudo cp include/* /usr/local/include/
$ sudo cp exe/* /usr/local/bin/

この例では /usr/local/ 以下にインストールしたが,パスが通っていれば他のディレクトリでも可.

使用データ

はやぶさデータアーカイブ

今回ははやぶさデータの解析ということで,はやぶさデータアーカイブからデータを入手して使います.それらのうちとりあえずカメラ(AMICA)のデータを適当にダウンロードして眺めておいてください.FITS形式の画像データは SAO ds9 で開くことができます.

SPICEカーネル

カーネルはSPICE toolkitで用いる軌道データなどを始めとするデータファイルのことです.一般的なカーネルはNAIFのサイトで配布されています.ミッション固有のカーネルは個別に配布されています.今回使用するカーネルをセットにしたものを用意しました.

2009/03/09: 追加のカーネルがあります.

ideal_cam.ti

kernels/HAYABUSA/ik/

にコピーしてください.

まだ一度もカーネルのセットをダウンロードしていない人はこちらのセットをどうぞ.

Tansaku_kernels_20090308_1.tar.gz (50MB, 解凍後約100MB)

2009/03/06: カーネルのセットがアップデートしました. 変更点

  • kernles/Itokawa/plate の中にある形状モデルデータのファイル名が変わりました
  • 形状モデルデータの使用に準備手順が追加されています
  • はやぶさのカーネルが数件追加されています.

Tansaku_kernels_20090306_1.tar.gz (50MB, 解凍後約100MB)

ダウンロード後,以下のコマンドで解凍,復元してください.

$ tar zxvf Tansaku_kernels_20090306_1.tar.gz

kernelという名前のディレクトリができ,さらにその下に

kernels/generic_kernels/
kernels/HAYABUSA/
kernels/Itokawa/

という3つのディレクトリができます.これらにはそれぞれ

  • generic_kernels: 一般カーネル
  • HAYABUSA: HAYABUSA固有カーネル
  • Itokawa: Itokawa固有カーネル

が置かれています.

形状モデルデータの使用前準備

以下の手順で kernels/Itokawa/plate/ の中にある SHAPE0.xfr というファイルから SHAPE0.bpm を生成してください.tobin は SPICE toolkit のユーティリティコマンドです.

$ cd kernels/Itokawa/plate
$  ls
SHAPE0.dat	SHAPE0.xfr
$ tobin SHAPE0.xfr SHAPE0.bpm
Converting: SHAPE0.xfr
       To: SHAPE0.bpm
$ ls
SHAPE0.bpm	SHAPE0.dat	SHAPE0.xfr

旧版のカーネルセットはこちら Tansaku_kernels_20090304_1.tar.gz (55MB, 解凍後約100MB)

Last modified:2009/11/10 21:45:22
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References:[第一回実習会]