アブストラクト |
Mulholland et al. (2012) により地表面ダストを有限と仮定した, 変動する閾値を用いたダストストームの再現実験が行われた. 以前までに, 地表面ダストを無限と仮定し, 一定の閾値を用いたモデルで解像される風応力による巻き上げをパラメタライズすることで, 火星のグローバルダストストーム (GDS) を表現しようと試みられてきた. その結果, 表現された GDS の大きさと期間は現実で観測されたものとは異なっていた. Mulholland et al. (2012) は人工的に閾値を下げることで, 観測されている GDS の時間スケールである大まかに三年に一度の頻度を表現した. しかしながら, Mulholland et al. (2012) によって表現された GDS は北半球からの南半球へのダストストームの広がることによってのみおこり, 観測されているように南半球から発生はしなかった.
本発表では, Mulholland et al. (2012) のレビューを行い, それをもとにした議論を行う. |