アブストラクト |
近赤外線スペクトルで観測される星間氷による吸収は、ダスト温度、化学状態、星間空間の輻射履歴に関する情報を持ち、星間環境のよい指標の一つである。また、近赤外線の複数の水素再結合線の輝線強度比から、ダスト減光量を精度良く求めることができる。 そこで我々は、「あかり」近赤外線分光観測(波長 2.5-5.0ミクロン)で、氷の吸収が検出されている近傍銀河(約40天体)のスペクトルに対して、氷の吸収柱密度とダスト減光量を求めた。本講演ではこれらの情報を基に、近傍銀河内の氷が存在する環境について議論する。 |