日時: 2012 年 1 月 25 日(水) 15:00-16:00
場所: 北海道大学理学 8 号館コスモスタジオ
講演者: 千秋 博紀 (千葉工業大学/PERC)
世話人: きむらひろし
タイトル: 小天体まわりの浮遊ダストについて
abstract: 小天体表面では,マイクロインパクトなどの影響で常に微小粒子(ダスト)が作られているはずである。同時に,小天体は脱出速度が小さいため,表面物質が何らかの理由で速度を得ると,容易に重力を振り切り,失われてしまう。こうして天体を脱出した物質は,惑星間塵の起源となり得る。小天体の表面地形の進化を考える上でも,惑星間塵の起源と進化を考える上でも,小天体表面で速度を得た物質の運動を明らかにする必要がある。
小天体表面で物質が速度を得るメカニズムとしては,天体衝突や他の天体に近づいた際の潮汐力,粒子流,太陽風によるピックアップなどが考えられる。体積に比して表面積が大きいダストの運動は,光電効果による帯電の影響を強く受ける。そこで本研究では,Colwell et al. (2005) のモデルを応用し,光電効果がダストの運動に与える影響を検討する。
キーワード: 小天体,ダスト,光電効果,惑星間塵