日時: 2010 年 11 月 24 日(水) 15:00-16:30
場所: 北海道大学理学 8 号館コスモスタジオ
講演者: 日置 幸介 (北海道大学 理学研究科 自然史科学専攻)
世話人: 山下 達也
タイトル: 宇宙測地学最近の話題から:(1)火星の雪、(2)テポドン騒動の顛末、(3)測地学でみる地球温暖化
abstract: (1)火星重力場の3次の成分は二酸化炭素の雪の消長に伴って季節変化する。これと レーザ高度計のデータを組み合わせれば面白いことがわかる。(2)地球熱圏に持ち込 んだ水蒸気は電子を枯渇させる。こうしてできる電離圏の穴を稠密GPS網で観測するこ とによって、地球に突入する小彗星を数えることができる。ところが昨年四月に日本海 上空に現れた東西に細長いイオン・ホールは彗星によるものではなかった。(3)ヒマラ ヤの氷河が30年でなくなるというのはIPCCの嘘らしい。しかし現地では氷河湖の成長と 決壊が続いている。本当のところはどうなのか。重力衛星GRACEによるアジア高地の重 力変化が初めて定量的な指針を与える。
(1)-(3)の詳細は下記の論文で読めます。
http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~heki/pdf/MatsuoHeki_Icarus.pdf http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~heki/pdf/OzekiHeki_JGR2010.pdf http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~heki/pdf/MatsuoHeki_EPSL.pdf