アブストラクト |
マグマ溜まりと火口を結ぶ火道の構造やその中におけるマグマの上昇・発泡・破砕過程は地表における噴火現象の幅広いバリエーションをコントロールする重要なプロセスである。火口直下(〜100m以浅)の火道構造のバリエーションと噴火様式との対応を、三宅島などにおける大露頭に露出する供給岩脈を用いた火道断面の構造観察と、それに直結する地表の噴出物の解析を組み合わせ、爆発的噴火と非爆発的噴火の火道構造やその中でのマグマの破砕深度の違いを明らかにした.また、噴出物中に含まれる異質岩片のバリエーションから、大規模噴火に至るプリニー式噴火での火道壁の拡大について、姶良カルデラ大隅降下軽石を例に解析した。本講演では、これらの野外調査に基づく火道の発達過程や、それが噴火の推移に与える影響について紹介する。 |