アブストラクト |
極域海洋学:熱塩循環・気候変動との関わりを中心として
海氷はその生成過程において高密度水を生成することを通して、気候システムにおいて重要なコンポーネントである海洋の中深層(熱塩)循環を駆動する。また、海氷の持つ高アルベド(日射に対する反射率大)特性は、気候変動・温暖化を増長させる働きがある。本集中講義では、極域・海氷域を対象域として、海洋循環、水塊形成、海氷変動、さらには海氷が海洋や大気に果たす役割などについて、最新のトピックも交えて講義を行う。また、極域・海氷域での現場観測・リモートセンシング・数値モデリングといった研究手法を、実際の研究例を題材にして紹介する。全球の海洋循環や気候変動にも重要な極域・海氷域での海洋諸現象の理解を深めることで、より広い視野をもって海洋や大気の循環や変動を理解できるようにする。 |