アブストラクト |
星間分子雲に豊富に存在するダストは、鉱物、氷、有機物からなる固体微粒子である。これらの3物質は、主要な太陽系原材料として小天体を構成し、惑星を形成した。約45億年前の太陽系物質進化を理解するために隕石中の有機物を調べると、隕石の分類毎に有機物の化学組成が異なる。このことは、鉱物組成に反映される隕石母天体上の水・熱プロセスの度合いに応じて初生的な有機物もまた変化したことを表している。鉱物、氷、有機物がどのように共進化し太陽系が形成されたのかについて、始原天体有機物の分析化学の角度からレビューする。 |