アブストラクト |
中心星の至近距離にある惑星は, 強い潮汐力によって同期回転をしていると 考えられる. 同期回転惑星では惑星上の同じ面(昼半球)だけが中心星からの 放射を受けているため, 地球とはまったく異なる気候状態が存在するだろう と論じられている. Joshi et al. (1997)は, 大気大循環モデルを用いて同 期回転惑星の大気構造の数値計算を行ってはいるが, 二酸化炭素大気につい ての場合しか議論していない. そこで, 本研究では水蒸気を含む場合につい ての計算を行ってみた. その結果, 昼半球と夜半球の間では赤道波および 中高緯の傾圧不安定擾乱を介した熱輸送が起きることが示された. |