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タイタンの水素循環における有機物エアロゾルの役割
講演者
関根 康人 (東大・地惑)
日時
2006/03/01 - 2006/03/01
セミナー名
森羅万象セミナー
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会場
北海道大学
アブストラクト
タイタンとは、土星系最大の衛星で、窒素を主成分とし数% のメタンを含む分厚い大気を持っている。このタイタンの大気 中では、メタンの光分解反応によって水素原子が大量に生成し ており、この活性な水素原子が大気中でどのように消費される かというプロセスは、大気組成を決定し温室効果を左右する重 要なファクターである。一方、これまでの惑星探査の結果、タ イタンの大気中には全球を覆う濃密な有機物エアロゾルが存在 していることが知られている。本研究では、これまで全く調べ られてこなかった有機物エアロゾルと水素原子との表面反応 (不均一反応)に注目し研究を行った。まず、室内実験により、 水素原子とエアロゾルとの不均一反応は、(a)水素原子がエア ロゾルに付加される付加反応、(b)エアロゾル内の別の水素と 結合し水素分子を生成する反応、(c)エアロゾル内の炭素や窒 素をはぎ取るエッチングの3つのプロセスから成り立っている ことを示した。そして、タイタン大気の温度条件においてそれ ぞれの反応率を求めた。さらに、これらの実験により求められ た反応率をタイタン大気の光化学モデルに組み込むことにより、 エアロゾルが大気全体の物質循環(水素循環)に果たしている 役割を調べた。その結果、エアロゾルの不均一反応は、大気中 の水素原子の主たる消費プロセスであることが分かり、この反 応による効率的な水素原子の消費が、現在の大気組成を維持す るための鍵であることを明らかにした。また、エアロゾルの反 応を考慮した場合の、タイタン大気の安定・不安定性も議論す る。これらの実験データは、カッシーニ・ホイヘンス探査によ るタイタンの新たな観測結果の解釈や詳細な大気進化モデルの 構築に対しても重要な基礎データとなる。
キーワード
タイタン,メタン,温室効果,光化学モデル,エアロゾル,水素循環,カッシーニ・ホイヘンス,大気進化モデル
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