| セミナー: | CPS セミナー |
| 日時: | 2020 年 10月 22日(木) 16:00-18:00 |
| 場所: | ネット会議システム (Zoom および TV会議) |
| 講演者: | 藤井 友香 (国立天文台 科学研究部 准教授) |
| タイトル: | 系外惑星の大気観測と地球型惑星への展開:中間赤外領域の可能性 |
| 要旨: | 系外惑星の大気観測は、ホットジュピターや直接撮像された木星型惑星をターゲットを中心に、紫外~5μmの波長で活発に進んでおり、これらの惑星について大気組成や構造に関する情報が蓄積しつつある。その一方で、大気観測のターゲットは、より低温、より小さな惑星にも広がってきている。トークではまず、これらの観測手法や成果を概観し、地球型惑星への展開や課題について述べる。その上で、ハビタブルゾーン(HZ)付近の惑星に迫るアプローチの一つとして、JWSTやその後の望遠鏡でアクセスが期待される中間赤外線(>~10μm)を用いた惑星のキャラクタリゼーションを議論する。この波長帯では、惑星の熱輻射によるコントラストの改善により、コロナグラフのような装置がなくても、低質量星周りではHZ地球型惑星の惑星光検出の可能性が出てくる。特に、高分散分光が実現すれば、分子吸収線のドップラーシフトによって惑星スペクトルと主星スペクトルが分離しやすく、軌道の制限や大気組成の同定が期待される。この方法の実現可能性を、地球型惑星のいくつかのモデルスペクトルの模擬観測によって検討する。 |
| キーワード: | 系外惑星大気観測、地球型惑星 |
| 世話人: | 斎藤 貴之 |