日時: | 2011 年 7 月 6 日(水) 10:00-11:00 |
場所: |
CPS セミナー室 |
講演者: | 牧野 淳一郎 (東京工業大学) |
世話人: | 林 祥介 |
タイトル: | GRAPE、 国策スパコン、科学技術政策 |
abstract: | 我々は過去20年にわたって、一連の重力多体問題専用計算機 GRAPE の開発を続け、それらを使って惑星形成から大規模構造にいたる様々なスケールの問題を研究してきた。GRAPE-4 と 6 か完成した時点で世界最高速を実現し、最新のGRAPE-DR ではプログラム可能なアーキテクチャを採用、Little Green 500 list で1位になる等電力あたり性能で世界一を実現した。一方、この20年間に日本のスーパーコンピューター産業は凋落の一途を辿り、現在では Top 500 リスト上の国産プロセッサのシステムは GRAPE-DR を除くと NEC, 富士通合計して3システムだけとなった。本講演では、GRAPE, GRAPE-DR による最新の成果を紹介すると共に、日本のスパコンの凋落のメカニズムについて検討し、さらにそのような凋落の根本的原因と思われる科学技術政策における意志決定機構について検討したい。 |