| 日時: | 2010 年 11 月 30 日(火) 15:30- | 
| 場所: | 
  神戸大学自然科学総合研究棟 4 号館 809 号室 | 
| 講演者: | 宮原 三郎 (九州大学 理学研究院) | 
| 世話人: | 岩山 隆寛 | 
| タイトル: | 慣性重力波にも適用可能な3次元波動活動度フラックス | 
| abstract: | 
観測や大循環モデルを用いた数値シミュレーションで、大気中の重力波のグ 
ローバル分布が明らかになりつつあり、重力波の分布は経度方向に大きく変動し 
ていることが示されている。大気中の波動解析には、伝統的にEliassen-Palm 
flux (EP flux)が用いられてきた。EP fluxはzonal meanに基づいており、子午 
面内の波動の伝播の解析は行えるが、経度方向に非一様な波動の3次元的解析を 
行うことはできない。この点を克服するべく3次フラックスの研究が、1980 
年代から準地衡風擾乱について始められ(例えば、Plumb,1985, 86; 
Trenberth, 1986;Takaya and Nakamura, 2001)、今日では対流圏の大規模擾乱 
の3次元解析に用いられている。 本講演では、準地衡風擾乱だけではなく、慣性重力波などの擾乱にも適用可能 な3次元フラックスとそれに基づいた、Transformed Euler Equation systemの 導出についてMiyahara(2006)に基づいて説明する。さらに、このフラックスを用 いた解析の例について、いくつか紹介する。  |