日時: 2009 年 1 月 13 日(火) 16:30-18:00
場所: 自然科学総合研究棟 3 号館 506 号室奥のセミナー室,
北海道大学理学 8 号館コスモスタジオ,
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部,
岡山大学理学部,
九州大学理学部 3 号館 3603 号室,
(ビデオ会議システムを用いて中継予定)
講演者: 小郷原 一智 (京都大学)
タイトル: 火星におけるダストストームの拡大機構の解明
abstract: 火星においてはさまざまな大きさのダストストームが発生することが すでによく知られている。最も小さいlocal dust stormは数箇所の多 発地帯があるもの、一年を通してほぼ全球で発生する。 総観規模のregional dust stormも一年を通して10個程度発生す る。しかし、特筆すべきはこれら2種類のダストストームの頻発 地域は同じではないと言うことである。このことは、local dust stormからregional dust stormへの発達は、単に合体するだけで はなく、地域によってことなる何らかの条件によって制約されて いることを示唆している。また、もっとも大きいglobal dust storm は南半球の春から秋に、南半球から発生している。この顕著な地 域性、季節性も、localもしくはregional dust stormの単純な合体 では説明できない。
 大きなダストストームへの拡大プロセスを解明する第一歩として、 今回は、移流、拡散によるダストストームの拡大しやすさ(しにく さ)は、地域によってどれほど異なっているのかを、大気大循環モ デルを用いて調査する。発表では、このアプローチをとった動機、 実験の方針、用いた大循環モデルの詳細について説明する。