アブストラクト |
木星・土星の表層大気の力学的な特色である縞状パターンとそれに伴う向きが交互に入れ代わる東西ジェット風, 加えて回転と同方向の強い赤道ジェットはこれまでに多くの大気科学研究者の関心を引いてきた. これらの特徴を説明する地球流体力学的な描像がいくつも提唱されてきており, 最近はそれらに基づいた惑星大気数値モデルのシミュレーションによる検証が行われるようになった. しかしながらこれらの特色を矛盾なく整合的に説明できる満足な力学的描像と理解, ならびに決定的な大気数値モデルは得られてはいない. 本講演では, 木星型惑星の大気力学を簡潔に振り返り, 最近行われている高解像度数値シミュレーションを紹介し, それらの成功と欠点について議論する. |