日時: | 2011 年 2 月 16 日(水) 16:00-17:00 |
場所: |
神戸大学自然科学総合研究棟 4 号館 809 号室 |
講演者: | 薮田ひかる (大阪大学) |
世話人: | 木村 宏 |
タイトル: | 始原小天体有機物とアストロバイオロジー |
abstract: | 約46億年前、ガスと塵からなる分子雲が自らの重力で収縮し、原始惑星系円盤、そして太陽系へと進化した。この過程で塵が付着成長し、微惑星の衝突合体によって、私達の地球やその他の惑星が形成された。つまり、隕石や彗星といった始原小天体の主要構成物質、鉱物、水、有機物は、太陽系や地球の重要な原材料物質であると言い換えることができる。中でも、始原小天体有機物は、地球上の物質から生まれた私達生命が“どこから来たのか”という根源的な問いを解き明かすための重要な手がかりである。セミナーでは、隕石有機物研究の約40年のあゆみから、近年精力的に取り組まれてきた隕石分類ごとの有機物組成(官能基、同位体、光学異性体)の比較研究、彗星塵に適用された微小有機物分析技術、日本の始原小天体探査計画と共に将来の宇宙有機物研究があゆむべき方向性、についてレビューさせていただきます。 |