| アブストラクト |
未分化隕石に含まれるケイ酸塩球粒コンドルールは、コンドライト隕石母天体の主要な構成物質であると考えられている。コンドルールの形成過程については長らく議論が続いているが、原始太陽系円盤内における固体物質の過渡的な加熱過程に伴って形成されたことは明らかであり、原始惑星の成長に関連しているとも考えられている。したがって、コンドルールの形成領域や形成時期(= 時空間分布)を推定し、かつ構成鉱物化学組成や各種同位体比を組み合わせることで、惑星形成・成長段階における原始太陽系円盤の物理化学環境の変遷を明らかにすることができると期待される。
コンドルールに含まれる斜長石(Alに富みMgに乏しい鉱物)に対し短寿命放射性核種26Alの壊変を利用した26Al-26Mg年代測定を適用することで、個々のコンドルールの形成年代を決定することができる。近年のAl-Mg年代測定技術の高精度化に伴い、隕石グループ毎にコンドルールの年代に系統的な違いがあることが明らかとなってきた。一方、酸素同位体組成の系統的な違いや核合成起源同位体異常の程度に基づき、個々のコンドルールの形成領域に関する議論も展開されている。本発表では、コンドルールの26Al-26Mg年代および酸素(+クロム、チタン)同位体組成から示唆される、原始太陽系円盤におけるコンドルールの時空間分布について紹介する。 |